不老通信『カレーライスとミネラル』

前編:カレーライスとミネラルの意外な関係

カレーライスと聞くと、誰もが一度は食べたことのある、日本の国民食のひとつです。スパイシーで奥深い味わいが魅力のカレーですが、実はこの一皿にはさまざまなミネラルが含まれており、健康にも役立つことをご存じでしょうか?

カレーに使われるスパイスや食材には、私たちの体にとって必要な鉄、亜鉛、マグネシウム、カリウムなどのミネラルが豊富に含まれています。今回は、カレーライスとミネラルの関係について深掘りし、その健康効果を探っていきます。


1. カレーのスパイスに含まれるミネラル

カレーの味を決めるのは、何種類ものスパイスです。それぞれに独自の風味と健康効果があり、ミネラルの供給源にもなっています。

ターメリック(ウコン):鉄、マグネシウム、カリウムが豊富で、抗酸化作用が高い。
クミン:鉄分が多く、消化を助ける働きがある。
コリアンダー:カリウムが含まれ、むくみを防ぐ。
シナモン:亜鉛やカルシウムが含まれ、血糖値を安定させる働きがある。

カレーを食べることで、これらのスパイス由来のミネラルを自然に摂取することができます。


2. カレーの具材から摂れるミネラル

カレーには、野菜や肉などさまざまな食材が使われます。それぞれにミネラルが含まれており、バランスよく摂ることで健康をサポートできます。

肉類(鶏肉・牛肉・豚肉):亜鉛や鉄が豊富で、免疫力を高める。
じゃがいも:カリウムが多く、ナトリウムの排出を助ける。
にんじん:βカロテンに加え、カリウムや鉄も含まれる。
玉ねぎ:硫黄化合物が豊富で、鉄の吸収を助ける。

カレーはスパイスと食材の組み合わせにより、栄養バランスが取れた食事になるのです。

後編では、より具体的に「ミネラルが不足するとどうなるのか?」、そして「ミネラルを強化したカレーの作り方」について解説します。

サンミネラル君


後編:ミネラル不足を防ぐカレーの作り方

私たちの体に必要なミネラルは、偏った食生活では不足しがちになります。特に以下のミネラルは、日常的に不足しやすいものです。

(貧血予防) → レバー、ほうれん草、ひよこ豆
亜鉛(免疫力向上) → 牛肉、牡蠣、カシューナッツ
マグネシウム(ストレス軽減) → アーモンド、バナナ、玄米
カリウム(むくみ防止) → じゃがいも、トマト、バナナ

これらのミネラルをしっかり摂るための「ミネラル強化カレー」のレシピを紹介します。


1. ミネラルたっぷりカレーのレシピ

【材料】(4人分)

  • 鶏もも肉(または牛肉・豚肉) 300g
  • じゃがいも 2個(カリウム補給)
  • にんじん 1本(鉄分とカリウム補給)
  • ほうれん草 1/2束(鉄分補給)
  • 玉ねぎ 1個(鉄の吸収を助ける)
  • ひよこ豆 100g(鉄分強化)
  • トマト缶 1缶(カリウムとリコピン補給)
  • カレー粉 大さじ2(ターメリック、クミン、コリアンダーなどのミネラル)
  • にんにく・しょうが 各1片(抗酸化作用)
  • ココナッツミルク 200ml(マグネシウム補給)
  • オリーブオイル 大さじ1

【作り方】

  1. 鍋にオリーブオイルを熱し、みじん切りにしたにんにく・しょうがを炒める。
  2. 一口大に切った鶏もも肉を加え、軽く焼き色をつける。
  3. スライスした玉ねぎを加え、しんなりするまで炒める。
  4. じゃがいも・にんじん・ひよこ豆を入れ、トマト缶を加える。
  5. カレー粉を加え、さらに炒めて香りを出す。
  6. 水500mlを加え、弱火で20分煮込む。
  7. 最後にココナッツミルクを加え、ほうれん草を入れてさらに5分煮込む。

このカレーは、鉄分、亜鉛、マグネシウム、カリウムをバランスよく摂取できるだけでなく、スパイスの効果で体を温め、免疫力も高めてくれます。


2. ミネラルを上手に摂るポイント

カレーと一緒に食べる「副菜」や「飲み物」も工夫すると、さらにミネラルの吸収がよくなります。

副菜には酢の物を(酢はミネラルの吸収を助ける)
ご飯を玄米にする(マグネシウムが豊富)
鉄の吸収を助けるビタミンCを含む野菜を添える(ピーマンやトマト)
食後にナッツやドライフルーツを食べる(亜鉛や鉄の補給に)


まとめ(後編)

カレーライスは、スパイスや具材を工夫することで、ミネラルを豊富に含む健康的な食事になります。特に、鉄・亜鉛・マグネシウム・カリウムといった不足しがちなミネラルを補うために、食材を意識して選ぶことが大切です。

日々の食生活にミネラルを取り入れる第一歩として、「ミネラルたっぷりカレー」を作ってみてはいかがでしょうか?