不老通信『カーネションとミネラル』

【前編】カーネーションに託した気持ち

「今年の母の日、何を贈ろうかしら…」

大学生の里奈は、駅ビルの花屋の前で足を止めた。
色とりどりのカーネーションが、まるで声をかけてくるように咲いている。

「ピンクにしようかな。それとも、オレンジも元気が出そうだし…」

母の恵美子は、忙しい看護師として日々奮闘している。
疲れて帰ってきても、いつも笑顔を絶やさず、里奈の話を聞いてくれる。

「お母さんのために、なにか体によいものを添えたいな」

そう思ったとき、ふと店頭のPOPに目が留まった。

「花と一緒に、ミネラルの贈り物を」

自然由来のミネラルウォーターと、ミネラルを補えるおやつセットが並んでいる。
“体の中から元気に”という言葉に、里奈はすぐに頷いた。

「うん、お母さんにピッタリだ」

カーネーションとミネラルのセット。
花が心を癒やし、ミネラルが体を整える。
それはまるで、母のようなやさしさに満ちていた。

サンミネラル君


【後編】ミネラルのやさしさ、花のように

「わぁ…キレイ…」

仕事から帰った恵美子が、ダイニングに置かれたカーネーションを見て思わずつぶやく。

そっと添えられたカードには、里奈のやさしい文字で書かれていた。

「お母さんへ 毎日ありがとう。
このお花とミネラルで、ちょっとひと休みしてね。」

隣には、ほんのりラズベリーの香りがするミネラルウォーターと、ナッツ入りのミネラルクッキー。
見た目にも可愛らしく、心がふわっとほぐれる。

恵美子は、花瓶にカーネーションを生けながら小さく笑った。

「この子、いつの間にかこんなに気づかえるようになったのね…」

ミネラルは、体にとって必要不可欠な栄養素。
骨や血液、神経などを支える“縁の下の力持ち”のような存在。

そして、カーネーションは“感謝”や“母への愛”を象徴する花。
ふたつが合わさったプレゼントは、まさに、心と体の両方をいたわるギフトだった。

クッキーをかじりながら、ミネラルウォーターをひと口。
「ああ…おいしい。体に染みわたるって、こういうことかしら」

窓の外には、夕暮れに染まる空と、どこかから流れる鳥の声。
その中で、テーブルの上のカーネーションが、静かに、でも誇らしげに咲いていた。

里奈の優しさが、ミネラルのようにじんわりと、恵美子の心をあたためていく。