【前編】天然水とミネラルの違いって何?~自然の恵みを正しく知ろう~
春の陽気が心地よい季節。のどが渇いたとき、私たちは無意識に「水」を手に取ります。中でも「天然水」とラベルに書かれたペットボトルは人気がありますが、ふと疑問に思ったことはありませんか?
「天然水とミネラルウォーターってどう違うの?」
この問いには、実は奥深い意味が隠されています。私たちの体と健康に密接な関係のある「ミネラル」と「天然水」について、きちんと理解しておきましょう。
◆ 天然水ってどんな水?
「天然水」はその名の通り、自然由来の水です。地層や岩盤をゆっくりと通ってろ過された地下水で、自然のままのミネラル成分を含んでいるのが特徴です。日本では食品衛生法により、「特定の水源から採水された地下水であり、加熱殺菌以外の処理をしないもの」と定義されています。
つまり、採水地の土壌や岩の成分によって、含まれるミネラルの種類や量が変わるのが天然水の面白いところ。南アルプスの天然水、阿蘇の天然水、富士山の天然水など、土地によって風味や成分が異なるのです。
◆ ミネラルウォーターとの違いは?
一方、「ミネラルウォーター」という言葉もよく見かけます。実はこれは、水の分類の一種で、「天然水を原料としながらも、ろ過・加熱・ミネラル調整などの加工を施した水」のこと。つまり、自然由来の水に、一定の加工や調整を加えたものです。
水に含まれるカルシウムやマグネシウム、ナトリウムなどの成分を人の手でバランスよく調整したり、味や硬度を調整して飲みやすくしているのがミネラルウォーターの特徴です。
◆ 天然水=ミネラル豊富?
ここで注意したいのが、「天然水=ミネラルが多い」とは限らないという点です。含まれるミネラルは、あくまでもその土地の岩盤や地層に由来しており、地域によってバラつきがあります。
たとえば、日本の天然水は「軟水」が多く、カルシウムやマグネシウムの含有量が少なめです。一方、ヨーロッパの天然水には「硬水」が多く、より多くのミネラルを含んでいます。だからこそ、目的に応じた水選びが大切なのです。
サンミネラル君
【後編】体に必要なミネラルと、水の役割
私たちの体は約60%が水分で構成されています。そしてその水分中に溶けている「ミネラル」は、体内で非常に重要な働きを担っています。
◆ ミネラルってどんな働きをしているの?
ミネラルは、三大栄養素(炭水化物・タンパク質・脂質)を助ける「五大栄養素」のひとつです。体の調子を整えるために欠かせない存在で、具体的には次のような役割を持っています。
- カルシウム:骨や歯をつくる。神経伝達にも関わる。
- マグネシウム:酵素の働きを助け、エネルギー代謝をサポート。
- ナトリウム:体内の水分バランスを調整。
- カリウム:余分なナトリウムを排出し、血圧を安定させる。
- 鉄分:酸素を運ぶ赤血球の材料。
これらのミネラルは、毎日の食事や水分補給から少しずつ摂取する必要があります。
◆ 天然水でミネラルは足りるの?
結論から言うと、天然水だけでは十分なミネラル補給は難しいです。特に日本の天然水は軟水が多いため、ミネラル含有量が少ない傾向があります。
それでも、水分補給をしながら少しずつミネラルが摂れるのはありがたいこと。日常的に飲む水を、「ただの水」ではなく「身体を支える水」として選ぶことが、健康意識の第一歩になります。
◆ ミネラル補給にはこんな工夫も
もし日常的にミネラルが不足しがちなら、以下のような工夫もおすすめです。
- ミネラルバランスのよいミネラルウォーターを選ぶ
- ミネラルサプリや、海藻・ナッツなどの食材で補う
- サンミネラルのような液体ミネラル補助食品を利用する
【まとめ】
🌿 天然水は自然由来の水で、土地によってミネラル量が異なる
🌿 ミネラルウォーターは人の手で調整された“機能的な水”
🌿 どちらも水分補給に最適だが、ミネラル摂取は食事やサプリとの併用がベター
水を選ぶときの視点がちょっと変わるだけで、身体の整い方も変わってくる。次に水を手に取るとき、ぜひラベルを見てみてください。きっと、あなたにぴったりの“ミネラル”が見えてきますよ。