【前編】長引く咳の正体──それは「百日咳」かもしれません
「もう何週間も咳が止まらないんです」
病院でそう話す方の中には、風邪ではなく「百日咳(ひゃくにちぜき)」と診断されるケースがあります。
百日咳とは、百日咳菌という細菌によって引き起こされる感染症。
名前の通り、咳が長引くのが特徴で、特に子どもや高齢者にとっては注意が必要な病気です。
初期は風邪のような症状で始まり、1〜2週間後には激しい咳が続くようになります。
「コンコン……ヒューヒューッ」といった、特徴的な咳発作が起き、咳のあとに息を吸い込むときの音が「笛のよう」と形容されることもあります。
特に大人の場合、症状が風邪と見分けにくく、見逃されやすいのがやっかいな点。
体力の消耗や睡眠不足、仕事や生活に支障をきたすこともあります。
また、小さなお子さまや高齢者、基礎疾患のある方がかかると、重症化しやすいため注意が必要です。
予防接種(定期ワクチン)を受けていても、大人になると免疫が薄れるため、再び感染する可能性も。
ここで大切なのが、「からだを守る力=免疫力」を日ごろから高めておくこと。
そして、その免疫力を支えるもののひとつが「ミネラル」です。
サンミネラル君
【後編】回復のカギは「ミネラルの底力」
咳の長引く時期は、体力がぐっと落ちやすく、栄養も消耗されていきます。
そんな時にこそ意識したいのが、「ミネラルバランス」です。
ミネラルは、たんぱく質やビタミンと並ぶ“からだを動かす基本成分”。
でも体内では作ることができないため、食事や飲み物からこまめに摂取する必要があります。
百日咳のように体調を崩したとき、特に意識したいミネラルは:
- 亜鉛:免疫細胞の働きをサポートし、ウイルスや細菌への防御力を保つ
- マグネシウム:気管支の緊張をやわらげ、咳の発作を和らげる可能性も
- 鉄:疲れやすさや息切れを防ぎ、回復期の体力維持に
- カリウム:利尿作用で体内の老廃物を排出し、むくみやだるさ対策に
- カルシウム:ストレスを和らげ、イライラや神経の過敏を抑える
こうしたミネラルは、発熱や寝汗、咳による体力消耗などで、体外へ失われやすくなっています。
とくに長引く症状が続くと、ミネラル不足に拍車がかかり、回復が遅れることも。
だからこそ、回復期にはミネラルをしっかり補うことがとても大切なんです。
食事から摂ることが理想ですが、食欲が落ちているときは難しいこともありますよね。
そんなときは、吸収しやすい形のミネラル補助食品や、自然由来のミネラルウォーターなどを活用して、こまめにチャージを。
また、日ごろからバランスの良い食事を心がけ、ミネラルが不足しにくい「体の土台作り」をしておくことが、感染症への備えにもつながります。
百日咳は長引くからこそ、心も体もつらくなることがあります。
でも、しっかりと栄養を整え、体力を保ち、ミネラルを味方につけることで、きっと少しずつ回復の道が開けていくはずです。