不老通信『真夏日とミネラル』

【前編】突然の暑さと、なんだかだるい午後

4月も中旬を過ぎたある日。天気予報士の声がテレビから響いた。

「今日は各地で気温がぐんぐん上がり、真夏日になるところも。熱中症にはご注意を!」

「えっ、4月なのに真夏日?!」と美奈子は目を丸くした。窓の外では、春の花々が咲いているのに、日差しはまるで7月のよう。

出かける準備をしながら、いつものように家事を済ませていた美奈子だったが、昼を過ぎた頃には、なんだか体がだるく、頭もぼんやり。

「暑いせいかな…。冷たい麦茶でも飲もうかしら」

扇風機を回しながら椅子に座り込み、ふぅとため息。

そのときスマホに通知が届く。「真夏日の体調管理とミネラル補給について」

「ミネラル?」と、美奈子はつぶやいた。

記事には、急激な気温上昇による汗と一緒に、体内の大切なミネラルも失われるという情報が。水分だけでなく、ナトリウムやカリウム、マグネシウムなどの補給が大切だと書かれていた。

「そういえば…今日は朝からずっとお茶だけだったわ」

冷蔵庫を開けて、冷たいスポーツドリンクをひと口。

少しずつ体がスッキリしてくるのを感じて、美奈子は思わずつぶやいた。

「ミネラルって、すごい…」

サンミネラル君


【後編】元気のカギは、見えない栄養素

午後の疲れが抜けた美奈子は、夕食の支度をしながら「ミネラル食材」について調べていた。

「ひじき、わかめ、豆腐、納豆、小松菜、バナナ、アーモンド…。意外と家にあるものでできそう」

思いついたのは、夏バテ予防にもなるメニュー。ひじきと豆のサラダ、冷ややっことほうれん草のお浸し、そして具だくさんの味噌汁。

「こういうの、暑い日には体にしみるのよね〜」

夕食の時間、帰ってきた夫と高校生の息子もその涼やかなメニューに大喜び。

「今日暑かったな〜。学校のグラウンド、まるで真夏だったよ」と息子。

「それならちょうどよかった。今日のご飯、ミネラルたっぷりよ」

「えっ、ミネラルって何にいいの?」と息子が聞くと、美奈子は少し得意げに答えた。

「汗をかいたときに出ていく栄養でね、だるさや熱中症を防いでくれるのよ。体の中の”隠れヒーロー”ってとこかしら」

「なるほど、じゃあしっかり食べなきゃな!」

その夜、涼しい風が窓から吹き込むなか、美奈子は思った。

春から夏へ、季節が駆け足で進んでいく今だからこそ、体の中の準備も大事。

真夏並みの暑さに驚く日が増えても、食とミネラルの力で、笑顔はきっと守れる。